自己肯定感の高い、自分軸で生きられる子にするためのコミュニケーション法とは?
「学校や保育園での出来事をあまり話してくれなくて心配」
というお母さん、お父さん。
おしゃべり苦手な子とのコミュニケーションの方法に不安を感じていませんか?
兄弟であったり、性格であったり、男女であったり、発達段階であったり、
話してくれる子とあまり話してくれない子には個人差がありますよね。
中でも、話しが上手な子や好きな子は、どんどん話してくれます。
逆に、話すことが苦手な子や、自分の感情をうまく伝えられないと感じている子は話すことが少なくなります。
子供のことなので、親は当然知りたいという気持ちがでてきます。
友だち、学校や保育園での様子、勉強、遊び、悩み
なんでも話してくれることで自分も安心できます。
そして、話してくれないことで「一人で抱え込んでいるのでは?」と不安にもなります。
「今日は学校どうだった?」「楽しかった?」
と漠然と質問しても、子供は1日の中のどの部分について話していいのか悩んでしまい、
面倒くさくなって「まあまあ。」「普通だった。」などという返答が返ってくる場合もあります。
学校生活のことでおもに知りたいことを分けてみると
親が本当に知りたいと思うことは、
「何か困っていること」
「不安なこと」
「辛いこと」などの
《助けが必要かもしれないと思う場面があるかないか》だと思います。
楽しく、悩みもなく過ごせているようであれば話してくれなくても問題はありませんが、
《困りごとや不安があっても言えずに我慢している》
ということは、
親にとっては辛いことです。
子どもがそんな場面に遭遇した時、家に帰ってから話せるところ、安心できるところを作っておいてあげたい。と思うのが親心ですよね。
では、話下手な子がどうしたら親に困ったときに話せるようになるのか。
というところを今日はお伝えしていきますね。
話しが苦手な子は(うまく伝わらないかもしれない)という想いもあるため、
《短文で話すことが多い》
ように感じます。
例えば、「学校やだな」「明日やだな」「あいつ嫌い」「嫌な事ばっかり」など。
ネガティブな短文を、あなたに聞こえるくらいの声でボソッと言ったときは、聞いてほしいという想いがあります。
まずは、そこを聞き逃さないようにします!!
そこでの声掛けNGはズバリ…
「質問攻め」
「大丈夫、大丈夫」
「なんとかなるよ」
もし、あなたが何か悩みを抱えていたときに、家族や友人に相談したと想像してみてください。
自分の話したい事を話せず、一方的に質問されたら…
「大丈夫、大丈夫。そのうちなんとかなるよ。」なんて言われたらどう感じますか?
こどもの最初の短文1文は、「共感して欲しい」という想いから発しています。
そして、「この人なら受け入れてくれるかも」という想いで相手を選んでいます。
つまり
子供が何か会話を切り出した時は、
「この人なら、私(僕)の話をちゃんと聞いてくれそう。気持ちをわかってくれそう。」と思って話しています。
話すことが苦手な子がせっかく話し始めてくれたので、しっかり受け止めてあげたいですよね。
それではコミュニケーションのポイントです。
まず、ここで重要なのは「傾聴」です。
話してくれていることをじっくりと子どもの気が済むまで聴きます。
「うまく話せなくても自分なりの話し方で大丈夫だよ」と安心させてあげましょう。
次に「共感」です。嫌だったこと、悲しかったこと、怒れたことなどを話してくれた時、それを「伝え返し」ます。
「そうだよね~。それは嫌だと思うよ」「それは悲しかったよね」「怒れちゃって当然だよ」
ただ伝え返すだけで大丈夫です。
そして「受容」です。
「話してくれてありがとう」「ママは話してくれて嬉しかったよ」と
ギュッと抱きしめてあげます。
これを日常で繰り返すことによって
「どんな自分でも受け入れてもらえるんだ」
「話してもいいんだ」
「自分をわかってくれる人はいるんだ」
という、絶大な安心感が生まれます。
逆にこの感情が育っていないと
「どうせ、話してもわかってもらえない」
「こんなこと話したら困らせちゃう」
「こんなことも自分で何とかできないのかと思われたくない」
という想いが強くなり、さらに話してくれなくなります。
愛する子にこの《絶大な安心感》を与えることで、自己肯定感も育ち自分軸で生きられるようになっていきます。
愛着障害やアダルトチルドレンといった心の問題を未然に防ぐこともできます。
HSCのような敏感で繊細な子はもちろん、
口数の少ない子、話すことが得意ではない子、
2歳イヤイヤ期、小学校中学年のギャングエイジ、
反抗期の小学校高学年から思春期の中高生
いろんなシーンで活用できます。
ぜひ、普段から少し意識してご活用くださいね。